物語のメモ

物語・植物・心理学・文化人類学・IT等について/月1回更新目標

エニアグラムにおける人格の統合について(概要)

人格の統合について(概要)

(※5年前の記事を閉鎖していましたが再公開します)

エニアグラムで統合にいたる道について、リソの本から抜粋して概要をまとめます。

すべてのタイプは、体・心・思考の3つのセンターを全てうまく使えるようになることで人格が完成される。
そのため、根元タイプは、3→6→9と、頂点の3つだけ発達させれば良いが、副次タイプは1→7→5→8→2→4→1と、長い統合への道を進み続けなければいけない。
そして、副次タイプは、人格の発達が徐々に進むが難易度は易しい。逆に根元タイプは難易度は高いが人格の発達は一気に進む ”性格のタイプ 増補改訂版 p541”。

わかりやすく言うと、根元タイプであるタイプ3・6・9は、葛藤してうじうじしたあと、パパッと一気に良い方向に進むことがある。

しかし、それ以外の副次タイプ(1・2・4・5・7・8)は、良い方向に徐々に進展する、ということ。

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物語における序列の力学と距離の力学__少年漫画と少女漫画

 

物語では、主人公たちは小さな勝利と敗北を繰り返す。

では何をもって勝利や敗北とみなすのか?

それを決めているのが、人がそもそも何を勝利や敗北とみなすかで、そこには性差がある。男性か女性かによって、何を勝利や敗北とみなすかが大きく異なるのだ。

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何かを確かにする過程としての物語

物語では、何かが確かなことになる。その理由を示し、納得させるのが物語だ。

例えば進研ゼミの小漫画(こどもの頃によく送られてきたやつ)では、いつもストーリーが同じだ。進研ゼミをやることで、成績が向上し、部活や恋もうまくいき、自分の人生を良い方向に進めることができる。こういうストーリーだ。

ここでは、「人生を良い方向に進める」ということを納得させるために進研ゼミが活躍する。勉強の成績が向上するばかりか、一見関係ない恋や部活においても(心に余裕ができてうまくいくなどの形で)進研ゼミが役に立つのだ。

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物語の中の遊びにおける感覚移入

 

物語では問題を解決するために、何からのゲームや遊びをする。そして見ている側が物語を楽しめるかどうかは、見ている側がそこで行われている「遊び」が魅力的に思えるかにかかっている。さらにいうと、魅力的なだけでなく、「遊び」に共感できるかどうかにかかっている。 とくにそこでは体の感覚の共感が必要になる。

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物語における「全は一、一は全」の設計。

物語では「全は一、一は全」となるように設計しないと、その話に対してあまり満足感がない。満足感というより納得感かもしれない。『「全は一、一は全」となるように設計する』とは、単純にいえば主人公の成功が周りの成功にもつながる、ということだ。この意見は特に目新しいものではないが、これについてこれから考えてみる。

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